ベトナムに1-0で勝利、苦境乗り切った森保J


W杯予選で初の連勝、準備期間1日も序列と流れを優先

ベトナムに1-0で勝利、苦境乗り切った森保J

サッカーW杯予選。ベトナム戦でプレーする伊東(左)=11日、ハノイ(EPA時事)

ベトナムに1-0で勝利、苦境乗り切った森保J

ベトナム戦でシュートを放つ伊東(中央)=11日、ハノイ(EPA時事)

 欧州組11人の移動便が遅れ、日本は全員集まっての準備期間が1日だけ。「与えられた環境で、最善を尽くす」。前代未聞の事態でも10月のオーストラリア戦から先発変更は1人と、森保監督は序列を優先。好内容で勝った流れも手放したくなかったのだろう。

 敵地での試合は早く動いた。前半17分、大迫のポストプレーから南野が素早く運び、伊東がクロスを押し込んだ。大きな2点目となるかと思われた伊東のゴールがVARで取り消されてからは我慢の時間が続いたものの、厳しい状態の中で耐えた。

 豪州戦で劇的な変化をもたらした遠藤航、守田、田中の中盤3人は、ベトナムに対しても、テンポのいい1タッチの崩しを見せた。守備でも球際の強さを見せてピンチの芽を摘んだ。後半は浅野や古橋のスピード、柴崎のミドルなど交代カードで打開策を探った。最下位相手に1ゴールに終わったのは物足りないが、試合前の状況を考えれば悪くは言えない。

 来年3月の最終戦での対戦も見据え、ベトナムには強さを印象付けたかった。だが、今の日本には勝ち点の上積みが何よりも重要。9、10月の連戦で落とした初戦を物にしてようやく連勝。雪辱を期すオマーン戦への弾みにはなるはずだ。(ハノイ時事)