ゴルフ渋野日向子、プレーオフ制し通算6勝目
18番で2打差から追いつき、1ホール目で会心イーグル
劇的な幕切れを、渋野は会心のイーグルで飾ってみせた。18番(パー5)でのプレーオフ1ホール目、残り220ヤードの第2打。3番ウッドで放った一打はバンカーの先でクッションしてグリーンを捉え、ピンまで3メートルに2オン。「これから一生、打てないようなショット」が勝利を手繰り寄せ、一発で沈めた。
ドラマはその直前、正規の18番から。ペ・ソンウが17番でバーディーを奪い、リードを2打差に。「もうイーグルしかないと、スイッチが入った」と渋野。6~7メートルに2オンさせたが、最初のパットはわずかに届かず、バーディーにとどまる。ここまでか。ところが、相手の短いパーパットが外れ、流れが変わった。
首位で出た2人によるマッチレースを制した。ペ・ソンウには、2019年5月のワールドレディース・サロンパス杯で1打差の勝利。先のスタンレー・レディースでもプレーオフを争った。ラウンド中に談笑しつつも「そこは勝負の世界だから」と言い切る。
樋口久子さんにブレザーを着せてもらい、笑顔がはじけた。海外メジャーで勝った大先輩に続き、渋野も19年夏にAIG全英女子オープン覇者に。本腰を入れて世界で戦うべく、12月に米ツアーの最終予選会に挑む。この日、今季最終戦は回避する意向を明らかにした。それまでの試合に全力を注ぎ込むつもりだ。