沖縄県、海底火山噴火で大量の軽石が漂着


「漁業や観光業、自然環境に大きな影響」、回収方法を検討

沖縄県、海底火山噴火で大量の軽石が漂着

沖縄本島に漂着した、小笠原諸島の海底火山から噴出したとみられる軽石=24日、沖縄県国頭村(海上保安庁提供)

 小笠原諸島の海底火山噴火の影響で大量の軽石が沖縄本島の広範囲に漂着したことを受け、沖縄県は27日、緊急対策会議を開いた。軽石は本島北部を中心に、南部や西海岸など広い地域で確認。会議では、県庁内に対策チームを設置し回収方法を検討するほか、回収費用などの補助を国に要望する方針を確認した。

 席上、玉城デニー知事は「漁業や観光業、自然環境に大きな影響があり、早急な対策が求められている」と強調した。

 県などによると、小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」から8月噴出したとみられる軽石は、今月8日、沖縄本島から約360キロ東の北大東島(北大東村)に漂着して以降、本島や周辺離島の7港湾でも相次いで確認。23日には糸満市の南約55キロの海上で、訓練中だった海上保安庁の巡視船が軽石を吸い込み航行できなくなった。

 軽石が大量に漂着した北部離島の内花港(伊是名村)では、船が出入りできず、27日も不定期航路での運航ができない状態。本島北部の複数の漁港でも、漁業活動に支障が出ているという。