小池都知事、緊急事態宣言解除に言及せず


新規感染者数減少も、専門家「感染再拡大の危険高い」

小池都知事、緊急事態宣言解除に言及せず

記者会見する小池百合子東京都知事=24日午後、都庁

 東京都は24日、新型コロナウイルスのモニタリング会議を開いた。新規感染者数は5週連続で減少したが、専門家は冬季に向け「感染の再拡大の危険性が高い」と指摘。感染状況と医療提供体制は共に最も深刻な警戒レベルに据え置いた。

 小池百合子知事は「感染の減少を確実なものにしなければならない」と述べ、不要不急の外出自粛などを改めて要請。国が今月30日の期限をもって解除を検討している緊急事態宣言には言及しなかった。

 都内の22日時点の新規感染者(7日間平均)は572・4人と前週比で半減。第5波のピーク時(8月19日)から9割近く減少した。都基準の重症患者は前週から52人減の146人だった。

 ただ、10万人当たりの新規感染者や療養者数、国基準の重症病床使用率は、いずれも国の対策分科会が示すステージ4(感染爆発)の状態が続く。国立国際医療研究センターの大曲貴夫氏は「感染拡大が懸念される冬に備え、陽性者のさらなる減少が必要だ」と強調した。