太平洋島しょ国と会談、海洋安保やコロナで協力


防衛相が会合、新たな挑戦に直面、連携強化を呼び掛け

太平洋島しょ国と会談、海洋安保やコロナで協力

太平洋島しょ国とのオンライン会合に臨む岸信夫防衛相(左)=2日、防衛省

 防衛省は2日、日本と太平洋島しょ国の防衛担当閣僚による会合をオンライン形式で開催した。会合後に発表された共同声明は、日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想に沿い、航行や上空飛行の自由の重要性を強調。新型コロナウイルス対策や防災、北朝鮮の非核化に関する協力を確認した。

 岸信夫防衛相は冒頭、「私たちの太平洋地域は新たな挑戦に直面している」と指摘。コロナ禍や気候変動、自然災害とともに、中国を念頭に「権威主義との競争」を挙げ、連携強化を呼び掛けた。

 会合にはフィジーやトンガ、ミクロネシア連邦など太平洋島しょ国13カ国の国防相らに加え、米国やオーストラリア、英国などからも政府関係者が参加。サモアとチリは通信環境が悪く出席できなかった。当初は対面で昨年4月に東京で開催される予定だったが、新型コロナの影響で延期されていた。