英国のTPP新規参加、月内にも本格交渉へ
閣僚級の「TPP委員会」で決定、作業部会の開催準備へ
日本やオーストラリアなど環太平洋連携協定(TPP)に参加する11カ国は1日、閣僚級会合に当たる「TPP委員会」をオンライン形式で開き、英国の新規参加に向けた交渉を本格的に始める方針を決めた。月内にも作業部会を開く準備を進め、英国がTPP協定のルールを守れるかどうか確認する。
議長を務めた西村康稔経済再生担当相は会合後の記者会見で作業部会について、「できれば9月中に第1回会合を開きたい」と話した。
11カ国は会合後に発表した共同声明で、「作業部会で英国が協定の全ての義務を順守する旨を十分に示すことを期待している」と強調した。国有企業や電子商取引などに関するルールの全面的な受け入れが参加の前提となる。
西村氏は英国の参加に向け、「各国と協力しながら高いレベルの協定を維持しつつ、円滑に進むようしっかり取り組む」と述べた。
TPP委では、アジア太平洋地域でデジタル化を推進し、世界的なルール形成で中心的役割を果たすため、電子商取引の在り方を議論する小委員会の新設も決めた。