アーダーンNZ首相、全土でロックダウンを宣言
新型コロナ感染1人確認で厳格措置、デルタ株流入が前提
ニュージーランド(NZ)のアーダーン首相は17日、首都ウェリントンで記者会見し、新型コロナウイルスの市中感染者が確認されたとして全土でロックダウン(都市封鎖)入りすると宣言した。確認された感染者は1人だが、世界的に猛威を振るっているインド由来のデルタ株が国内に流入したことを前提に厳しい措置を選択した。
NZ国内で感染者の確認は約半年ぶりで、デルタ株かどうかを調べている。アーダーン氏は現状について「(デルタ株が拡大した)海外の経験から学ぶことができるところにいる」と説明。「感染を食い止めるために厳しく早期に取り組む必要がある」と述べ、国民に協力を求めた。
都市封鎖は17日午後11時59分(日本時間同8時59分)開始。期間は市中感染が確認された最大都市オークランドなどが7日間、国の大部分が3日間となる。コロナの警戒レベルを4段階で最高の水準に引き上げて、外出は近所での軽い運動や生活必需品の買い物などの目的に限定。スーパーなどを除き営業は停止され、学校も閉鎖だ。
NZは人口が約500万人だが、厳しい水際対策などに成功してきた。感染者の累計は約2600人にとどまっている。首相は先週、出入国規制を来年初めから緩和して、外国からの入国者を受け入れる方針も表明していた。(シドニー時事)