英空母打撃群が南シナ海入り、同盟諸国と訓練へ


中国の海洋進出を念頭にインド太平洋へ、日本にも寄港予定

英空母打撃群が南シナ海入り、同盟諸国と訓練へ

英空母クイーン・エリザベス=1日、キプロス南部リマソル(EPA時事)

 東アジアに向けて航行中の英最新鋭空母クイーン・エリザベスの打撃群が南シナ海に入ったことが分かった。国防省が29日確認した。英政府は海洋進出を強める中国を念頭に、インド太平洋地域への関与強化策を発表しており、打撃群もその一環とみられている。

 同省報道官は時事通信の取材に対し、「打撃群は合法的に南シナ海を航行している。フィリピン海で同盟諸国やパートナー国と訓練を行うため、公海上の最も直近の航路を通っている」と表明。「ウォレス国防相が4月に下院で述べた通り、(他国に対し)挑発行為をするためこの地域に行くわけではない。われわれは自信を持って行動するが対抗的にはならない」とも付け加えた。

 打撃群は5月に英国を出航し、今月半ばにはソマリア沖で海上自衛隊と海賊対処共同訓練を実施。日本にも寄港を予定している。(ロンドン時事)