新感覚の絵画展、巨大映像で五大絵師を楽しむ
大手町三井ホールで開催中、最先端の映像が観る者を圧倒
まさに新感覚の絵画展だ。巨大スクリーンに映し出されるのは、浮世絵の天才・葛飾北斎、「東海道五拾三次」などの数々の名所図絵を手掛けた歌川広重、「風神雷神図屏風」の俵屋宗達と尾形光琳、奇想の絵師・伊藤若冲。江戸時代に活躍した5人の国宝・重要文化財を含む42作品を映像で紹介するデジタルアート展「巨大映像で迫る五大絵師-北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界-」が7月16日から大手町三井ホール(東京都千代田区)で開催中だ。9月9日まで。
超高精細デジタル画像で作品の緻密な部分を拡大表示し、ナレーション(英文字幕)とともに作品を分かりやすく解説する「解説シアター」、縦7メートル、横45メートルの3面ワイドスクリーンに映像と音楽がコラボレーションした写真撮影が可能な巨大映像空間「3面シアター」、超高精細デジタル画像による「冨嶽三十六景」と「東海道五拾三次」からベストセレクション58作品を大型モニター12台で紹介する「DIGITAL北斎×広重コーナー」の三つで会場が構成されている。
最先端の映像を駆使した展示は、観(み)るものを圧倒する。
このほど行われたプレス発表会で、監修を務めた日本美術史家小林忠さんは「大きく視野を広げて、日本美術の素晴らしい繊細な仕上げ方を鑑賞いただけたら」と映像によるこれまでとは違う鑑賞法に言及した。
同展のアンバサダーを務める歌舞伎俳優の尾上松也さんは「大画面で観る迫力、その美しさに息が止まる」とその迫力をアピールした。
観覧料は一般2000円、大学生・専門学生1500円、中高生1000円。現在、新型コロナウイルスによる感染症防止への取り組みを行っているため詳細は公式サイトで要確認。
また同展は、今年12月3日から来年1月30日まで大阪で巡回展を開催予定。
(佐野富成)