文化審が答申、飯盛城跡など10件を国史跡に
臥龍山荘庭園を名勝に、葦毛湿原を天然記念物に指定を要求
文化審議会(佐藤信会長)は18日、戦国時代に築かれた山城の飯盛城跡(大阪府大東市、四條畷市)など10件を新たに史跡に指定するよう、文部科学相に答申した。臥龍山荘庭園(愛媛県大洲市)を名勝に、葦毛湿原(愛知県豊橋市)を天然記念物に指定することも求めた。今秋にも官報告示され、史跡と名勝、天然記念物は計3330件になる。
飯盛城は、標高314メートルの飯盛山に築かれ、1560(永禄3)年に戦国時代の武将、三好長慶が入城した。東西約400メートル、南北約700メートルで、西日本では有数の規模。
史跡では他に、明治時代に実業家が興し、1920(大正9)年に閉山した民営製鉄所の栗木鉄山跡(岩手県住田町)や、縄文時代早期の集落跡、取掛西貝塚(千葉県船橋市)なども答申された。
文化審の答申内容は次の通り。
【史跡】栗木鉄山跡(岩手県住田町)▽天王山遺跡(福島県白河市)▽取掛西貝塚(千葉県船橋市)▽飯盛城跡(大阪府大東市、四條畷市)▽條ウル神古墳(奈良県御所市)▽伊勢本街道(奈良県曽爾村)▽久喜銀山遺跡(島根県邑南町)▽佐田谷・佐田峠墳墓群(広島県庄原市)▽弓削島荘遺跡(愛媛県上島町)▽陣ノ内城跡(熊本県甲佐町)
【名勝】臥龍山荘庭園(愛媛県大洲市)
【天然記念物】葦毛湿原(愛知県豊橋市)
【登録記念物】松樹館庭園(滋賀県東近江市)▽漢陽寺庭園(山口県周南市)
【重要文化的景観】錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観(山口県岩国市)