山県「ゴールはまだ」、日本新樹立で意欲新た
100mで9秒95、日本選手権に「自信を持って臨みたい」
6日に陸上男子100メートルで9秒95の日本新記録を樹立した山県亮太(セイコー)が9日、オンラインで報道陣の取材に応じた。日本人最速の称号を得たレースを振り返り、「これがゴールではない。満足いく結果を全部出せているわけでも100点のレースだったわけでもない。さらにステップアップしていきたい」と向上心を口にした。
9秒台を意識し始めたのは自己記録が11秒4だった中学生の頃で、「残りの競技人生で1秒5縮めてやると思ったのが懐かしい。やっと出たなという思いが強い」と実感を込めた。10日で29歳。「自分の誕生日もそうだが、父の日、母の日に特に何かしてあげられていなかったので、両親にいいプレゼントになった」と喜んだ。
今後に向け、「改善点があるとすればスタートから中間の加速に乗る前半の部分。より精度を上げていかなければいけない」と課題を見据える。東京五輪代表入りが懸かる24日開幕の日本選手権へは「順位を狙うのは簡単ではないが、自信を持って臨みたい」。出場すれば3度目となる五輪について「今度こそ準決勝で自己記録を出し、決勝に残りたい」と目標を掲げた。