勝みなみがツアー逆転優勝、母の支えに恩返し


「やっと勝てた」2年ぶりの歓喜、スイングに手応えを得る

勝みなみがツアー逆転優勝、母の支えに恩返し

キャディーを務めた母の久美さん(左)と優勝を喜ぶ勝みなみ=30日、愛知・セントクリークGC(時事)

 出だしの1番(パー4)でダブルボギー。それでも勝は、落ち着いていた。「どうしようとなったけど、やるべきことをやろう」。同組の工藤と新垣が序盤にスコアを落としても、無縁だった。

 今大会で好感触をつかんだ、円を描くようにゆったりと振るイメージに意識を集中。5、6番で連続バーディー。本人は気付いていなかったそうだが、いつしか単独首位に。パー3の15番で第1打をピンそば1メートルにぴたり。優勝を手繰り寄せた。

 終わってみれば3打差をつけて快勝。「やっと勝てた。お待たせしました」。満面の笑みで、2年ぶりの歓喜を表現した。

 2019年に2勝してから伸び悩んだ。「何をしてもうまくいかない」とゴルフ場に行くのが嫌になった時期も。支えてくれたのは、キャディーを務めた母の久美さんだ。「不安な時に励まされた。母がいるから順調にゴルフができている」。コンビを組んだツアーでは初めて優勝。恩返しができた。久美さんも「ようやく先週くらいから良くなってきた」と喜んだ。

 試行錯誤したスイングに手応えを得て「優勝と同じくらいうれしい。次につながる」。6月上旬には全米女子オープンに臨む。「飛距離も伸びてきたので楽しみ」。同じ黄金世代の畑岡奈紗、渋野日向子も挑む大舞台へ、自信を携えて乗り込む。