都、区市町村と連携し大規模接種を独自実施へ
小池知事「ワクチン接種を加速」、再度の感染者増に懸念
東京都の小池百合子知事は20日、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場を独自に設置する方針を明らかにした。国の調査では、都内の約3分の1の自治体が7月末までに高齢者向け接種が終わらない見通しと回答。都は大規模会場を設けることで接種のスピードを上げる考えだ。
小池氏は都のモニタリング会議に出席後、記者団に「ワクチン接種を加速させるため、区市町村と連携を取り、大規模な施設の確保を進めていきたい」と表明。「場所や体制などを検討しているところだ」と述べた。
大規模接種は防衛省が24日から東京、大阪の2会場で高齢者向けに開始する予定。また、河野太郎規制改革担当相は18日、都道府県と政令市のうち30自治体が大規模接種を実施する意向だと明らかにした。
都内の7日間平均の新規感染者数は19日現在で703・6人。前週比で136・7人減少し、約2カ月ぶりに改善した。一方、モニタリング会議では都内の感染者のうち7~8割が感染力の強い「N501Y」変異株であるとの推計が報告された。繁華街の人出も大型連休後に再び増加しており、専門家は「人流が大幅に増えれば再び感染者が増加する可能性は高い」と懸念を示した。