川崎が新記録、難敵札幌をはね返して22戦無敗


流れ変えたMF田中碧、際立つ球際の強さと豊富な運動量

川崎が新記録、難敵札幌をはね返して22戦無敗

前半、競り合う川崎の三笘(右)と札幌の宮沢=16日、等々力(時事)

 川崎が再び札幌と顔を合わせたのは巡り合わせか。昨季、J1連勝記録を12で止められた相手に苦しみながらも、勝利で22戦負けなしの新記録を打ち立てた。

 前半は名将ペトロビッチ監督率いる札幌の策略に苦しんだ。相手は最前線に3人を並べ、アンカーのシミッチの両脇に2人を配置。中盤は前に出にくくなり、プレスが空転。ロングボールを蹴らされる展開になった。

 流れを変えたのは後半から入った田中。4分。右サイドでボールを奪うとすぐにレアンドロダミアンへ通し、三笘の先制点の起点に。試合終了間際には中央でこぼれ球に反応すると、わずかに相手より早く触って、小林の追加点を演出した。持ち前の球際の強さと豊富な運動量が際立った。

 2012~13年に21戦無敗記録をマークした大宮が8引き分けを含んだのに対し、川崎は22試合で5分け。常に勝利にこだわる姿勢は数字にも表れ、「ここ数年、勝っても満足している選手がいない。修正していく意識があるので、負けなしにつながっている」。生え抜きの小林は真の強さを感じている。