本田圭佑、名刺代わりの本拠地ゴール
カップ戦でとどめの左足弾
ミラノでの本拠地デビュー戦。2部チーム相手のカップ戦に観衆は1万5千人と、やや寂しい舞台ではあったが、本田がきっちり見せ場をつくった。新天地ACミランで初先発していきなりゴール。背番号10が躍動した。
チームは前半を2-0で折り返した。後半2分。ゴールを狙うしかないスペツィアの出はなをくじくような一撃だった。モントリーボのミドルシュートを相手GKが勢いよくはじく。前線に詰めていた本田は、すかさず左足でシュート。お膳立てされたような一瞬を、逃さず決めてみせた。
前半から攻撃を組み立てる役割で存在感を示していた。ロビーニョへ試みたダイレクトパスや、パッツィーニとの好連係。FKも任されるなどリズムをつくり、主導権を握るキーマンとなっていた。そして後半早々に3点目。19分にベンチへ下がると、スタンドから大きな拍手を浴びた。
イタリア代表のパッツィーニは、本田とのコミュニケーションを英語で取っていることを明かした。「ボールの扱いにたけたテクニカルな選手。ミランに来て日が浅いから大変だろうけど、よくやったと言いたい」と僚友の初ゴールを祝福。イタリア語に習熟すれば、連係がさらによくなる期待は膨らむ。11位に低迷するリーグ戦で、次戦は19日のベローナ戦。本田は試合後、言葉を残さなかった。本領発揮はこれから、という思いの表れかもしれない。(ミラノ時事)