クリスティアノ・ロナルド、示した個の力


5年ぶり2度目、FIFAバロンドールに返り咲く

クリスティアノ・ロナルド、示した個の力

国際サッカー連盟(FIFA)の年間表彰式で、2013年の男子世界最優秀選手に選ばれたポルトガル代表FWのクリスティアノ・ロナルド=13日、スイス・チューリヒ(AFP=時事)

 個の力を示したロナルドが男子世界最優秀選手に返り咲いた。レアル・マドリードとポルトガル代表でゴールを量産。チームに主要タイトルがなくても評価は揺るがなかった。偉大なペレ氏に名前を呼ばれ、「感極まった」と声を詰まらせた。

 初受賞は、マンチェスター・ユナイテッドを国内外2冠に導いた2008年。しかし、レアルに移籍してからはバルセロナに黄金期をもたらしたメッシの陰に隠れた。昨年はメッシが負傷離脱した時期もあったとはいえ、得点で上回った。

 中でも特筆すべきゴールは、昨年11月のワールドカップ(W杯)ブラジル大会欧州予選プレーオフ第2戦で決めた3発。イブラヒモビッチ(スウェーデン)とのエース対決を鮮烈なハットトリックで制し、母国を瀬戸際からW杯へ導いた。

 FIFAのブラッター会長が昨年、メッシと比べてスター気取りだという趣旨の発言をして物議を醸したが、ロナルドのサッカーへの真摯(しんし)な姿勢はよく知られている。W杯が控え、レアルでは10度目の欧州制覇という偉業に挑む14年。「進化したいという野心は常に抱いている」と、勝負の年へ決意をにじませた。(チューリヒ時事)