ホホジロザメは長生き、従来の推定より3倍以上
米海洋研究所が発表、推定73歳の雄も
ホホジロザメは従来の推定より3倍以上長生きで、体の長さが5メートル近い雄が73歳まで生きた例があったと、米ウッズホール海洋研究所などのチームが12日までに米科学誌プロスワンに発表した。
ホホジロザメは映画「ジョーズ」で人食いザメとして描かれ凶暴なイメージだが、近年は絶滅の恐れがある。生態が詳しく分かれば、保護策に役立つという。
軟骨魚類のサメの年齢を調べるのは難しい。成長するにつれて体の組織に年輪のように残るしま模様を数える方法が使われるが、大きくなると正確に数えられない。
研究チームは、1950~60年代の核実験で大気や海に放出され、生物の体内に取り込まれた放射性炭素の量も手掛かりにした。
北西大西洋で67年から2010年までに捕獲された雄雌4匹ずつのサンプルを調べたところ、最も長生きした雄は73歳、雌は40歳とみられた。これまでは西インド洋のホホジロザメの推定23歳が長寿記録とされていた。