授業ビデオで不登校児の自宅学習を支援


初の「授業の鉄人」コンクール、岐阜市で開催

授業ビデオで不登校児の自宅学習を支援

ビデオで「授業日本一」を決めるコンクールで、作品に見入る審査員や参加者ら=11日午後、岐阜市の岐阜聖徳学園大

 不登校児の自宅学習を支援するため、学校の授業をビデオに記録してきた教員らが、ビデオで授業の内容を競う第1回「授業の鉄人」コンクールが11日、岐阜市で開かれた。1都4県の小中学校教員が応募した35本のビデオのうち、1次審査を通過した4本が上映され、岐阜県羽島市立正木小学校の大上香子教諭(24)が初代「鉄人」に選ばれた。

 大上教諭は小1の国語の授業で、児童の想像力を養うため、雲に乗って町や村を見下ろした場面を想像させ、見える物を挙げさせたり、乗せてくれた雲への思いを手紙で表現させたりした。審査員からは「子供のイメージを広げるような授業だった」「ビデオを教員の授業研究や相互研さんに役立ててほしい」などの意見が出た。

 大会は、ビデオを使った学習支援を広めるため企画された。主催者代表で岐阜県大垣市立星和中の西田耕介教諭(48)は「不登校の生徒にビデオを渡したら、授業を受けているみたいだと喜んだ。いろんな教科のビデオがあれば、子供たちを支援できる」と話した。

 会場には教員や学生ら約100人が集まり、興味深そうにビデオに見入った。教員を目指しているという名古屋市の大学3年中島隆満さん(21)は「映像を見て、現場に出る前の勉強になった」と話した。