子宮頸がんワクチン 「勧奨再開、反対」と訴え被害者らが都内で集会
全国子宮頸癌ワクチン被害者連絡会などは6日、東京・永田町の参院議員会館で緊急集会を開いた。集会では、接種後、体の痛みや運動障害などを訴える人が相次ぎ、接種勧奨が一時中止されている子宮頸がんワクチンについて、厚生労働省の専門部会が1月20日の審議会で、接種後の痛みを「心身の反応」だとし、ワクチン薬液によるものではないと指摘したことを批判。審議会が今月に報告書をまとめ接種再開に向け結論を急ぐのに対し、接種の勧奨を再開しないよう厚労省に求めた。
厚労省の審議会は、ワクチン接種した人が相次いで訴えているさまざまな副反応を痛みのケースに限定して審議し、神経疾患や中毒、免疫反応であると説明するのは困難だと指摘。接種時の局所疼痛(とうつう)や不安が引き起こす心身の反応が原因の可能性が高いとした。接種から1カ月以上たって発症した症例は、因果関係を疑う根拠に乏しいなどとした。
集会には、約200人が参加。「薬害オンブズパースン会議」の水口真寿美弁護士は「結論ありきの審議結果だ。厚労省は、積極的接種勧奨を十分に情報提供できない状況にあるとして中止したが、副作用が誰に起きるか不明で、治療方法も未確立のまま。十分に情報提供できない状況は何も変わっておらず、絶対に(接種勧奨を)許してはいけない」と厚労省を批判。
3回接種した後に、けいれんなどの症状が出た茨城県の中学2年菅原ミマさん(14)は「一生懸命こんな体でも頑張っている子たちがいるのに、心因的だとか責任逃れのような言い方をするのか。悔しく怒りを感じた」と話した。