自民、公明の与党が改選124議席の過半数63を…
自民、公明の与党が改選124議席の過半数63を確保した第25回参院選。与党勝利には違いないが、憲法改正に前向きな日本維新の会と合わせても、改憲発議に必要な3分の2(164)を維持する85議席には届かなかった。
この結果をどう読むか。昨日付各紙の政治部長の見解から。まず産経。首相は「『憲法改正の議論すら行わない姿勢がいいのかどうか』と有権者に問いかけた。その答えは自民勝利という選挙結果に表れた」。あとは「首相と自民党の覚悟にかかっている」と。
「今後の難敵は、長期政権ゆえの燃費の低下」だと戒める読売は「憲法改正をはじめ、やり残した仕事を仕上げようと無理に飛ばせばガス欠に」なり、タイミングが難しい次の給油で「運転手の交代も視野に入る」との先読みも。
小紙は「政治の安定」には強い支持、「早期の憲法改正」には課題を与えた有権者の「バランス感覚が働いた結果を真摯(しんし)に受け止め」「謙虚に自信をもって令和の国づくりを」と説く。
国政選挙6連勝。「今回も安倍政権が信任を得たのは間違いない」とする朝日は、改憲の議論を「否定しない」とした上で、首相に「野党を議論に巻き込む努力をしないまま、時期を区切るべきではない。3分の2に届かなかったことを機に、丁寧な対話に立ち戻る」よう求める。
日経は、憲法論議は新たな国家像を探る観点から「国会の憲法審査会で、与野党が正面から取り組む」ことを双方に呼び掛けたのだ。