じっとしていても、汗ばむ季節。特に梅雨の…


 じっとしていても、汗ばむ季節。特に梅雨の時は湿度が高いので、汗がべたべたとして衣服が肌に張り付く印象がするほど。不快指数が上がり、何をするのも億劫(おっくう)に感じてしまう。

 この時期、手放せないのが傘。雨が降るかどうか判断に迷った時は傘を持参する。降らない場合は傘を少しうっとうしく思うことも。結構、置き場所に迷うからだ。雨が降っている時も、特に電車の中では、傘が濡れているせいもあって、どう置くかいろいろ試したりする。

 雨の時には絶対に必要だが、忘れることが多いのも傘。つい電車でウトウトしてとか、店の傘入れに置いたままとかで忘れられやすい。遺失物としては、多いだけではなく、返却率も低いので、始末に困ることも。特に多いJR東日本では、今年から傘の保管期間を従来の3カ月から1カ月に短縮しているという。

 俳句では「雨傘」という季語はありそうでない。夏の季語としては「日傘」があるにもかかわらず。雨は一年中降るので、特定の季節感を感じさせないからだろうか。

 気流子も傘を忘れることがあるが、大体はすぐ気が付いて忘れた場所に駆け付けて事なきを得る。だが、このほど久しぶりに傘をなくしてしまった。今回はいつどこへ忘れたかの記憶がない。何度思い出そうとしても分からない。

 年齢とともに少しばかり記憶力が低下していくのは仕方がないが、長年、愛用していただけに気になる。「たかが傘、されど傘」である。