17日間にわたり氷雪上を舞台に熱戦を繰り…
17日間にわたり氷雪上を舞台に熱戦を繰り広げた平昌冬季五輪が25日に幕を閉じた。史上最多92カ国・地域からの約2900人が力と技と美を競い、日本は冬季史上最多となる13個のメダルを獲得した。
その一つ一つが輝きとともに、人々の心に強い印象を刻んだことであろう。中でもチームプレーで引き寄せた勝利は、日本人の特性が生きたもので、人々の記憶にも長く残ることだろう。
一つは「団体パシュート」という言葉が定着した感のあるスピードスケート女子団体追い抜きの金メダル。高木姉妹ら3人が終盤に見せた一糸乱れぬ驚異の加速は、王国オランダとの形勢を一気に逆転して滑り抜けた。そろった足の動き、隊列の美しさは芸術的でもある。「黄金の一心同体」の見出しで讃(たた)えた新聞もあった。
もう一つはカーリング女子のLS北見の日本。1次リーグの韓国、スウェーデン戦では驚異の集中力と粘りを見せて逆転勝ち。英国との3位決定戦では運までも味方に付け、銅メダルに輝いた。
チームは苦境でも、常に「ステイ・ポジティブ」を心掛け、前向きな言葉とリラックスムード、笑顔を絶やさなかった。マイクが拾った「そだねー(そうだね)」は早くも流行語大賞候補に挙がり、試合中の休憩時間におやつなどを頬張る「もぐもぐタイム」もテレビ中継でお茶の間の話題をさらう人気である。
今回を機に五輪のチーム競技は、冬も夏も日本のお家芸に育ってもらいたい。