地球温暖化が言われる中でも、寒さ厳しい…
地球温暖化が言われる中でも、寒さ厳しい冬が毎年続いている。とりわけ今年は、先月20日の大寒から暦通りの厳寒に震え上がる日々。東京では最高気温10度未満、最低気温が氷点下か零度台の日が続く。
4年ぶりに東京に大雪警報が出た先月22日は23㌢の積雪で、首都圏の鉄道や道路、空の便が大混乱したばかりである。「寒の内」は節分までというが、月をまたいで節分、一昨日の立春を過ぎても衰えない凍える寒さ。筋肉が縮こまり動作に難儀される高齢者も多かろう。
立春を過ぎれば冷え込みは余寒というが、今年ばかりはとても「余りものの寒さ」とはいくまい。2月は暦の上では春でも、実際には厳しい寒波が容赦なく襲い掛かる。
しばらくはコートの襟を立てて春を待つ辛抱が続くが、それでも自然は寒さの奥から春のわずかな兆しをのぞかせる。ウェザーテック全国季節の便りは、ソメイヨシノ満開(5日奄美大島・名瀬)、タンポポ開花(2日長崎、5日静岡)、梅開花(2日長崎)、ヒバリ初鳴き(5日熊谷)を告げている。
何となく暖かな語感を感じさせる陰暦2月の異称「如月(きさらぎ)」は「草木の更生すること」(広辞苑)とある。春に向かい草木が芽吹き始める「生更(きさら)ぎ」を意味している。
皇后陛下の御歌に<幾光年太古の光いまさして地球は春をととのふる大地>がある。壮大な宇宙的な視野から待望の地球の春の訪れをたたえ喜ばれる讃歌(さんか)で、萎縮した心が励まされる。