熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」…
熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」をテーマに、昨年末に東京都内のデパートで開かれた「大くまモン展」。「見た目がぷよぷよしているが、今は何かと衝突する時代なので、それを和らげる存在になってほしい」と、くまモンをプロデュースした小山薫堂さんが語った。
くまモンは社会活動も旺盛で、一昨年発生した熊本地震の際は当初、活動を控えたが、全国から活動再開を望む声が寄せられた。その後、被災した子供たちや高齢者らと触れ合うことを目的に再開。復興支援者や国民に向けて被災者の感謝の気持ちを発信するなど、復興の力を示すシンボル的存在になっている。
エピソードも少なくない。2013年に熊本県に御滞在中の天皇、皇后両陛下に対面。皇后陛下に「くまモンさんはおひとりなの?」とお声を掛けられ、くまモンは大慌て。とっさに、いつもの口元を両手でパッと押さえるポーズで応える機転ぶりで全国のニュースに。
「地方の時代」と言われて久しいが、各自治体とも地域の独自性をアピールし、誇りある町をつくり上げていくのに苦心している。くまモンの活躍はうらやましい限りだろう。
こうした中、熊本県は年始、くまモンを使った海外企業の商品製造、販売の解禁を発表。くまモン人気を、熊本の認知度向上や訪日外国人の増加につなげていく考えだ。ソフトパワーの活用というわが国の狙いにもかなっているが、果たして商機になるか。