今年は「森友・加計(モリ・カケ)」問題で…
今年は「森友・加計(モリ・カケ)」問題で安倍晋三首相の介入疑惑を言い立てる報道が続いたが、空騒ぎに終わった。北朝鮮による国難に直面しても、ノーテンキに証拠も示せないまま「安倍たたき」に狂奔したメディアには、国民の方が愛想を尽かした形となった。
衆院選での自民党の大勝がそれで、メディアの信頼性は揺らいでいると言っていい。だが、もっと呆(あき)れた実態をさらけ出した米国のメディアについて、小紙連載「トランプVSリベラル・メディア」(昨日まで5回)がリポートした。
「主要メディアとトランプ大統領の『戦争』は収まる気配がない」と書き出した連載は、12月上旬の1週間に立て続けに起きた誤報に言及。ABCテレビが昨年の大統領選の「ロシア疑惑」をめぐって、フリン前大統領補佐官がロシア政府と接触するよう「トランプ氏から指示された」と「証言する用意がある」と報道したことは、すぐに誤報だと分かった。
批判が殺到した同テレビは謝罪し、担当記者を4週間の停職処分とした。ワシントン・ポストの記者もトランプ氏の集会の参加者が少ないとして、開始数時間前の空席の目立つ写真をツイッターに掲載して謝罪に追い込まれた等々。
今やびっくりするほど信頼を失墜した米国メディア。その報道に大きく依存しているのが大半の日本メディアだ。
トランプ報道は日本でも芳しくないが、事実を正確に伝えているのだろうか。疑いが膨らむのを否めない。