東京の西新宿に「落語くらぶ」という寄席が…


 東京の西新宿に「落語くらぶ」という寄席がある。普段は落語のCDなどを販売しているミュージックテイト西新宿という店だが、夜になると高座を設け、フロアに椅子を並べて会場となる。

 ここで先日、東京の若手女子落語家が結成した「落語ガールズ!」の活動が始まった。メンバーは二つ目以上新真打ちまでの17人で、月に2回から4回ほど落語勉強会をリレーで催していくそうだ。

 この日の出演者は林家ぼたんさん、春雨や風子さん、橘ノ双葉さん、そして立川こはるさん。ぼたんさんは、泥棒と家主が酒を酌み交わすことになる古典落語「泥棒」を熱演したが、枕で「ガールズ!」に触れる。

 「色物でもお囃子でも女性で、男性社会だと感じたことはありません」と語り、「いつ入門したかを大切にしますので、後で入ったお弟子さんがお茶を入れてくれ、履き物も用意してくれます」と上下関係の強さを語る。

 古典落語「岸柳島」を男くさく演じたこはるさんは、立川流最初の女弟子。「オオカミに育てられた少女」と自己紹介し、「オオカミの集団でやっているよりはいい機会になる」と、この活動に期待を寄せる。

 風子さんは嫁と姑を扱った新作落語「はれはれ」を、双葉さんも、ペコちゃん人形を擬人化し、人形の視点から人間を描いた新作「街角のあの子」を演じた。両方とも生活から題材を見つけた小説のような噺で、女性ならではの捉え方。ここは芸を競う場になりそうだ。