東京都知事選は熱気のうちに終わった。…
東京都知事選は熱気のうちに終わった。日本全国どころか、海外でも報道された。それでも、東京が日本の一「地方」であることに変わりはない。関東7都県の「序列」というのがある。娯楽番組で取り上げられることがあるが、公的なものではなく、関東地方の住民が漠然と意識している程度のものだ。
順位をめぐっては「千葉対埼玉の3位争い」が熱い。3位というからには1位と2位がなければならないが、東京(1位)、神奈川(2位)は動かない。
その3位争いは千葉がやや優勢、との見方がある。4位になりそうな埼玉は不満だろうが、そんな流れが生まれつつあるようだ。残るは北関東3県。西から群馬、栃木、茨城だ。この3県は5~7位の争いとなる。
関東7都県という一地域に関わるつまらぬ序列話だが、都市化の程度によって順位が決まっていることは容易に分かる。「都市化=価値」という考え方だ。その向こうには相も変わらぬ「東京志向」があることは言うまでもない。
東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県の面積を足すと、長野県にほぼ等しい。狭い地域の中で、序列がどうの、とやっている。鬱陶しいが、この序列話はなかなか終わらない。
「東京23区対多摩地区」など「多摩格差」をめぐる真面目な問題は、知事選でも論点となった。「大阪対京都の2府対決」「九州7県の序列」「東北6県の序列」など、似たような話はいろいろ出てきそうだ。