「今年ほどなにかと春を待ちしこと」(星野立子)…
「今年ほどなにかと春を待ちしこと」(星野立子)。東京でも、このところ寒い日が多い。平年気温を下回る日も少なくない。雪がちらつく日もある。
当分、寒さ対策に暖房器具は手放せないというところ。こうなると暖かい春が待ち遠しい気がする。
この急な寒さのせいで、自然界も影響を受けているようだ。昨年末からの暖冬で早咲きの気配さえあった桜の木も、ふくらんでいた蕾が堅く閉じた状態に戻っている。ちょっと残念な気持ちもする。
「颯爽と歩いてみれば春近し」(千原叡子)。それでも、徐々に春が近づいていることは感じられる。木々も緑の芽が見え、春の装いを迎えようとしている。というよりも、春を待ち望む思いが強いので辺りの風景にその兆しを見つけようとしているのかも。
きょうで1月が終わり、明日からは2月になる。昭和60(1985)年のきょうは、第1回芥川賞を受賞した作家の石川達三が亡くなっている。芥川賞は昨年、漫才コンビ・ピースの又吉直樹氏が受賞して話題を集めたが、今月19日に発表された第154回受賞者は、それに比べると少し地味な印象が否めない。
1月は1年の初めの月だが、まだ正月気分が残っていたため、どこか中途半端だった。だが、明日からはまさしく2016年の出発という気がする。寒暖の差が大きいので体調不良になりやすい時期だが、春の到来を静かに待ち望みたい。