私事で恐縮だが、今年のウオーキング初めは…
私事で恐縮だが、今年のウオーキング初めは、早々と正月2日に深大寺(東京・調布市)に隣接する神代植物公園を目指した。京王線の国領駅近くを直交する野川沿いの道を溯(さかのぼ)って橋を10ほど過ぎると、武蔵境通りの御塔坂(おとざか)橋と直交する。
橋を渡ってなだらかだが長い長い坂を上っていく。坂の半ばを右に折れると深大寺、坂を上りきって少し行き、やはり右に折れると神代植物公園入り口にぶつかる。片道1時間ほどのコースである。
今年は三が日は3、4月並みの暖かな日中。武蔵野(東京・国分寺市)を水源に二子玉川で多摩川に合流する野川は水草と、小さな川原や中州には、この時季でも葦や草木の緑が残る。
まるで春のようなうるんだ流れにはコサギや首の長いクロサギ、マガモやコガモ、カルガモのカモ類に加え、カモメまでがいて目を楽しませてくれる。
武蔵境通りのなだらかな坂は車道、自転車道、歩道が街路樹などでソフトに3区分された新しい道。息が切れる坂の途中にはひと休みできるベンチも備わっていて、道造りに心遣いが感じられてうれしい。
神代植物公園ではちょうど小山慶一・慶宗兄弟による津軽三味線の新春コンサート。中央に超特大のススキのようなパンパースグラスがあるだけの広い芝生広場では、家族連れが小さな子供の凧揚げを手伝い、明るい歓声が飛び交っていた。ここだけが日本の正月風景をつくっていた。