秋の全国交通安全運動は9月下旬に終わって…


 秋の全国交通安全運動は9月下旬に終わっているが、きょうから始まるのは今年の「TOKYO交通安全キャンペーン」である。東京都と警視庁、区市町村などが連携して、年末に増える交通死亡事故の防止を図る(7日まで)。

 例年、12月は一年の中で最も死亡事故の多い月となる。昨年も今年も全国の交通事故死者数は毎月300人台、それも300人台前半で推移している中で、昨年は12月だけは440人、2012年と10年より前は500人台以上を記録してきた。

 それだけに、キャンペーンでは「年末の慌ただしさの中で、運転に際しては『急ぎの心理』にならないよう気持ちを引き締めて行動しましょう」と呼び掛けている。

 今年は政府が第9次交通安全基本計画(11~15年度)で掲げた「15年までに(交通死者数を)3000人以下に」する目標は達成できなかった。11年から14年の死者数は連続して減らしてきたものの、4年とも4000人台のままで目標まではなお遠かった。

 それでも昨年まで14年連続減少の方は達成してきたのである。今年は10月末までの交通死者数が、何と昨年とぴったり同じ3296人。先月20日までとなって3541人で、ようやく昨年同期比7人減となった。

 それでも予断を許さない状況は変わらず、師走12月はまさに正念場。大幅な交通死者減少で何とか300人台にしたいもの。この1週間は15年連続減少達成のカギを握る。