アジア最大級の映画祭である第28回東京国際…
アジア最大級の映画祭である第28回東京国際映画祭が、今月22日から31日まで、六本木ヒルズ、新宿地区を主舞台に繰り広げられる。日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の映画祭だ。
世界各国から集まった約200本の優れた作品が上映される。オープニングを飾るのはロバート・ゼメキス監督の最新作「ザ・ウォーク」。ワールド・トレード・センターのツインタワーの間に渡したワイヤーロープを人が歩いたという実話に基づく作品だ。
コンペティション部門では16作品がノミネートされ、うち3作が日本の映画。小栗康平監督の「FOUJITA」、深田晃司監督の「さようなら」、中村義洋監督の「残穢」で、話題作となっている。
「大新宿区まつり」の「新宿芸術天国2015」とも連携して多彩なイベントが繰り広げられ、六本木ヒルズアリーナでは日本を代表するトップシェフ5人が集結して食の祭典「東京映画食堂」が開かれる。
プレイベントとして赤坂区民センターホールで先日、ガブリエレ・ムッチーノ監督の「パパが遺した物語」の上映会が開かれた。父と娘の絆を描いた作品だが、ここでも人生と社会の問題が写し取られている。
米国では金銭と裁判で何でも解決される社会システムが出来上がっている。しかしその一方では、家族の関係が瞬く間に解体してしまう危機的状況にあるのだ。家族の核になるものとは何か、考えさせる作品である。