「特急」「快速急行」「急行」「通勤急行」「快速」…


 「特急」「快速急行」「急行」「通勤急行」「快速」「通勤準急」「準急」「各駅停車」。西武池袋線の列車種別だ。8種類ある。以前は「通勤快速」「区間準急」があって10種類だった(所澤秀樹著『「快速」と「準急」はどっちが速い?』光文社新書)。

 毎日利用する人は分かっているだろうが、それでも種類が多過ぎる。初めて東京へ来た人が、私鉄の特急もJR同様、特急料金が必要と思って乗らなかった、という話も聞く。ちなみに西武線の「特急」は、例外的に料金が必要だ。小田急ロマンスカーも有料。

 京浜急行の「快速特急」が当初理解できなかった。「快速」と「特急」の間のようだから「遅めの特急」と思ったが、実際は「特急」以上に所要時間が短い。その点、京王線の「特急」と「準特急」の区別は分かりやすい。「特急」に準ずるから「準特急」だ。

 「快速」と同様、「通勤急行」というのも理解しにくい。「通勤」だから何なのか?との疑問が生まれる余地がある。「通学急行」は存在しないが、「通勤急行」が走っているのだから、あってもおかしくはない。

 関西では「新快速」が走っている。「新」という呼称には何か理由があるのだろうが、それが何なのか、よそ者には不明だ。

 JRも含めて、各社バラバラに列車の種別を決めている。しかも、それぞれが複雑過ぎて分かりにくい、というのが所澤氏の見解だ。4種類ぐらいに整理した方がよさそうだ。