静岡県西伊豆町一色で川遊びの家族ら7人が…


 静岡県西伊豆町一色で川遊びの家族ら7人が動物よけの電気柵によって感電し、2人が死亡、5人が重軽傷を負った。めったにない事故だが、人命を奪うような器具が放置されていたのだからショッキングだ。

 電気は最もありふれたエネルギーで、生活の隅々にその回路は張り巡らされている。世の中は電気なしには一日も動かない。そんな身近なものだが、正しく扱わないと人命にかかわる大事にも至る。

 警察の調べでは、電気柵には漏電遮断器だけでなく、安全確保のために電流を断続的に流す「電流制御装置」(パルス発生装置)も取り付けられていなかった。危険という立て札もなかったという。設置者の過失は大きい。

 この事故では、まず男児が電気柵に触れ感電し手に大けがを負い、切れた電線の一部が水に浸かり漏電し、大人2人が感電死したとみられる。乾いた皮膚は電気抵抗が大きく、感電しても死亡することは少ないが、水に濡れると抵抗が小さくなって電流が流れやすくなる。

 オームの法則は、電圧=電流×抵抗という簡単なものだ。よく知られているが、この法則が正しいかどうか確認する機会は案外少ないだろう。人が感電死するのは、体内を流れる電流によるのであって、電圧ではない。

 雷も放電現象の一つで、雷が鳴ると右往左往しどう対処すべきか分からないという人がいる。今回の事件を教訓に、電気の危険性について一層の啓発を図るべきだ。