大学入試のシーズンに入り、東京ではターミナル…


 大学入試のシーズンに入り、東京ではターミナル駅の構内などで、受験のため地方から出てきたといった風の学生をよく見掛けるようになった。四十数年前の自分を思い出す。

 先日発表された総務省の人口移動調査によると、東京圏の転入者と転出者は昨年、約11万人の「転入超過」となった。一昨年と比べても超過数は増えており、一極集中が止まらない。

 転入超過を年齢別で見ると「15~29歳」が9割以上を占めている。大学入学や就職に伴って若い人が地方から東京に出てくるのだから当然だろう。大学生活などで一度都会の生活に馴染んだ若者が卒業、就職とともにUターンしたり、地方に行ったりすることは少ない。

 IT時代となって、首都圏と地方の情報格差は、遙かに小さくなったはずだ。自然も豊かで、子育て環境としても地方の方がいい。それでも若者たちが首都圏を目指すのは、やはり行きたいと思う大学が集中しているからだ。

 東京一極集中を是正するには、地方の大学がもっと魅力あるものにならなければならないだろう。昨年の全国知事会議でも、地方大学の強化を訴える声が相次いだ。地方創生のためには拠点都市の重要性が言われるが、地方大学がその中で大きな役割を担うべきだろう。

 勉学に集中するという点でも、地方大学の方が環境的には悪くない。良きにつけ悪しきにつけ、東京は勉学以外の誘惑が多過ぎる。