最近の新聞から。「憲法の中でも最も重要なものは、国民主権であり基本的人権である。それらは日本の安全が守られていて、初めて可能になる」（北岡伸一・国際大学長＝読売２５日「地球を読む」）。

　その日本の安全が脅かされている。ミサイル搭載の中国軍機が東シナ海の公海上空で航空自衛隊機に約３０メートルまで異常接近を仕掛ける危険な挑発行為。昨年の海自の護衛艦への射撃管制用レーダー照射、日本領土上空を含む防空識別圏の一方的設定。

　これに度重なる尖閣諸島周辺の領海侵犯など、まさにやりたい放題である。そんな中国の行動に「日米同盟をより確固たるものにする必要性を感じます。集団的自衛権行使容認へと向かおうとする安倍晋三首相を、中国が後押ししてくれているという皮肉な見方もできそう」（産経２６日「編集日誌」）と。

　「中国政府は従来、『平和的台頭』を標榜してきたけれども、それが本当に『平和的』であるかの『説得性』には、疑念が示されるようになっている」（櫻田淳・東洋学園大学教授＝小紙２２日「ビューポイント」）。

　ＡＳＥＡＮも先のミャンマーでの外相・首脳会議で懸念を表明したばかり。「右手で殴りながら、左手で平然と握手する。これが中国の行動様式だ」（千野境子氏＝産経２４日「遠い響・近い声」）から。

　「中国の国際規範無視の荒っぽい行動はついに米国側の忍耐の限界を超えたという感じ」（古森義久氏＝産経２５日「あめりかノート」）とも。