今年の山の日は8月8日だった。本来は11日…


 今年の山の日は8月8日だった。本来は11日なのだが、東京五輪・パラリンピックの開催に伴って、アスリートらの円滑な輸送と市民生活の共存を図るための今年だけの特例だ。

 1年延期された第5回「山の日」記念全国大会は、大分県で開催。11日に九重町で記念式典などが開かれ、11日と12日の2日間にわたって山や温泉などを巡るエクスカーションが行われている。新型コロナウイルス感染対策のため、会場内での飲食提供はなかった。

 くじゅう連山が舞台で、大分県の広瀬勝貞知事は「大分県の山の魅力は多彩さだと思っています」と解説する。高山植物が豊かで、山裾には野焼き、放牧、採草が行われてきた草原がある。

 ラムサール湿地に登録された「くじゅう坊ガツル・タデ原湿原」もある。自慢は各地に温泉が湧いていることで、源泉数・湧出量ともに日本一。海の幸、山の幸も豊富で、山に育まれた漁場では関あじ・関さばが有名だ。

 「山の日マガジン2020」に「山の日アンバサダー」が33人紹介されている。13人が女性で、日本人最年少の7大陸最高峰登頂者、南谷真鈴(みなみやまりん)さんや、女優の釈由美子さんもいる。

 現代を象徴するようなアンバサダーは、俳優のなすびさんだ。登山経験もなかったのに、東日本大震災を機に志を立ててエベレスト登頂を成功させた。4度目の挑戦だったが、ガイドの近藤謙司さんは、スタッフとして荷物を背負わせた。山の登り方も千差万別だ。