♪いずれおとらぬ若い花 オリンピックの庭に…


 ♪いずれおとらぬ若い花 オリンピックの庭に咲く ソレトトントトトント……。三波春夫さんの「五輪音頭」が心に弾んだ。五輪では10代選手の活躍が光る。スケートボード女子の金メダリスト西矢椛(もみじ)さんは13歳、2007年生まれだ。

スケートボード女子ストリートで金メダルを獲得した西矢椛選手

スケートボード女子ストリートで金メダルを獲得した西矢椛選手

 この年はどうだったかと年表を繰ってみると、10大ニュースのトップは国内が「安倍首相突然の辞任」、海外が「米サブプライム問題」。前者は政治漂流の果てに「悪夢の民主党政権」へ。後者は翌年の「100年に一度」のリーマン・ショックに至る。新潟県中越沖地震もあり、重苦しい年だった。

 前世紀の世界大恐慌は「ハード・タイムズ」(つらく困難な時代)と呼ばれた。米社会学者グレン・H・エルダーはその時代の子供たちを40年にわたって追跡調査している(『大恐慌の子どもたち―社会変動と人間発達』明石書店)。10代は困窮し、20代は第2次大戦、30代は朝鮮戦争の戦場へ。40代は自らの子供たちをベトナム戦争に送り出した。

 不遇な世代だが、精神はひ弱ではない。男子は自ら働き自立心と愛国心を培った。女子は夫や恋人の無事を祈り「家族の絆」を紡いだ。1980年代のレーガン革命を引導したのは彼らだ。

 水泳の19歳、本多灯(ともる)君は「僕が一発ぶちかまして、いい流れをつくりたい」と銀メダル。体操の19歳、橋本大輝君は金メダルに輝いた。「ヨイショコーリャ、夢じゃない」と思わず声が出た。平成生まれの子供たちはやってくれる。