最近の新聞から。舛添要一氏が圧勝した先の…


 最近の新聞から。舛添要一氏が圧勝した先の東京都知事選の結果分析と解説は、2週続きで列島を襲った大雪とソチ冬季五輪など目を引くニュースに押し退けられて、いつもより目ぼしいものが少なかった。

 元首相コンビは共産党など推薦の宇都宮健児氏にも先を越された。細川護熙氏惨敗は「『劇場型』政治限界」「都知事選 小泉旋風起きず/『原発』一辺倒 世論は冷静」(読売12日付「解説スペシャル」の見出し)だったから。

 注目は事前予想の倍の61万票余を得て4位に食い込んだ田母神俊雄氏。「こんな顔してますが、私は本当にいい人なんです」と軽妙な語り口で笑いを誘う訴えは人気を集めた。その結果に真っ先に鋭く反応したのは朝日(11日付「時時刻刻」)だった。

 「(昨年夏の参院選比例票で)自民党の業界団体出身候補の得票数は郵政約43万、農協約34万。これらに匹敵する新たな政治勢力が、田母神氏の選挙結果に表れた可能性もある」と。

 都知事選では、もっぱら田母神氏の選挙戦を追いかけた記者もいた。日経(16日付「風見鶏」)は「(同社の)世論調査によると、田母神氏の支持者は年齢が若い層ほど多く、20代では舛添要一氏に匹敵する支持を得た」。

 「池上彰氏は『自民党支持層の一部が田母神氏に流れた』と解説していたが、むしろこれまで自民党に居候していた右翼が自立を始めた」と分析し「今後の政治に与える影響は小さくない」と結ぶ。さて。