昼過ぎに東京・新宿駅近くのハンバーガー店…


 昼過ぎに東京・新宿駅近くのハンバーガー店に入った。新型コロナウイルスの感染拡大以降、初めてだ。カウンター前の10人ほどの列に着き、自分は場違いな所に来たのではないかという思いがしてきた。

 列の前後に並んでいる客、テーブル席でおしゃべりをしている客、見たところほとんどが20代。この手の店はもともと大半が若者客だが、40~50代の客もぽつぽついるものだ。そんな年齢層の客は全くいない。

 昼夜の食事時はいつも客であふれている都心のオフィスビル地下のとんかつ店。ここに夕食の時間帯に久しぶりに入ったところ、客の入りは6割ほど。とんかつ定食を食べながら客の様子を見ていると、ほとんどが20代から30代のサラリーマンばかりで、50代以上の客はいなかった。

 新型コロナの感染拡大で、中高年の人々と若年層とで行動様式がはっきりと分かれるようになった。感染すると重症化リスクの高い高齢者は外食も気軽にはできない。まして若い客の多い飲食店などでは、食事を楽しむ気分にはなれないだろう。

 新型コロナで大きなダメージを受けた飲食業界を後押ししようと、政府の「Go To イート」キャンペーンが今月中にも開始される見込みだ。

 購入額の25%分を上乗せした食事券を発行するというものだが、外食から遠ざかった中高年の客をどれだけ呼び戻すことができるか。やはり感染防止策による安心感の提供が大きなカギとなりそうだ。