最高気温が35度を超える東京の8月の猛暑日…


 最高気温が35度を超える東京の8月の猛暑日日数は、22日に35・0度を記録し10日目となった。統計開始以来の最多タイ記録で、平成7(1995)年と昨年に並んだ。暦の上で暑さが止(や)むとされる処暑(しょしょ)の一昨日の東京は、雨が降って最高気温は29・4度に止(とど)まった。

 30度を下回るのは7月末以来。昨日は33度で猛暑日ではなかったが、それでも真夏日で厳しい残暑は続く。月末までに猛暑日となる日もありそうで、今月は最多記録を更新するかもしれないと思うと少し気が滅入る。

 この炎天下で、元気はつらつとして紅や白、ピンクの花をひときわ鮮やかに咲かせているのが百日紅(さるすべり)である。公園や庭先、街路樹の中で、濃い緑葉と薄茶色のつるつるした艶(つや)やかな木肌とのコントラストも人目を引く。

 高浜虚子が「炎天の地上花あり百日紅」と詠むように、猛暑の代名詞だ。夏から秋にかけて100日もの間、紅(あか)い花を咲かせ続けるということから原産地の中国名は百日紅。これを滑らかな木肌で猿も滑って登れないとの意味合いからサルスベリの呼び名を当てたようだ。

 日本には江戸時代に入ったとされてきたが、平成22年5月に平等院(京都・宇治市)の「阿字(あじ)池」の堆積物調査(京都府立大)で、10世紀ごろの地層からサルスベリの花粉が検出された。

 日本人ははるか平安時代の昔から、サルスベリに真夏にへこたれない元気をもらってきたのかと思うと、炎暑をやり過ごす力を得られよう。