未明に帰宅して急に甘いものが欲しくなり…


 未明に帰宅して急に甘いものが欲しくなり、近くのコンビニエンスストアに足を運ぶと「22時閉店」の張り紙。それで甘いものへの願望が消えるわけではない。100㍍ほど離れたもう一軒のコンビニはいつも通り開いていてアイスクリームを買った。

 コンビニ各社が時短営業を相次いで決定した。「開いててよかった」を宣伝文句に、24時間営業を売り物にして全国に広がったコンビニ。そのビジネスモデルも曲がり角にきているようだ。

 人手不足や最低賃金上昇などで、店舗側が経営に苦しんでいるのが理由である。コンビニは商品を売るだけでなく、公共料金の支払いをはじめ、さまざまなサービスを提供している。いまや日本人の生活になくてはならない存在だ。2016年の芥川賞を受賞した村田沙耶香さんの小説『コンビニ人間』はそんな日常を背景に生まれた。

 日本のコンビニ文化は世界に誇りうる独自のものと言っていい。24時間営業は治安の良さを前提に成り立っているからだ。われわれは当たり前に利用しているが、海外では必ずしも当たり前ではない。もちろん強盗事件が起きることもあるが、頻発するわけではない。

 そのコンビニは、いまや留学生など外国人の店員なくしては成り立たなくなっている。大手4社の外国人店員は合わせて約5万5300人、全従業員の6・8%に当たる。

 外国人留学生に人気の理由は、客への対応が日本語習得の訓練にもなるからという。