ペルシャ湾岸6カ国の中で最も親日的な…
ペルシャ湾岸6カ国の中で最も親日的なクウェート。その「建国56周年及び解放26周年記念祝賀レセプション」が、都内で盛大に開かれた。
湾岸戦争の際、日本からはクウェート解放のため130億㌦の支援。一方、クウェートからは東日本大震災後、石油500万バレルが無償提供され、一部は三陸鉄道の新車両導入のための資金となった。東京都の小池百合子知事が、その車両を視察したばかり。
歴史的にも、日本はクウェートの独立に際し早い段階で国家として承認し、外交関係を樹立するなど近しい。1970年代、日本航空便が運航していたクウェートを湾岸におけるビジネスの拠点とした日本企業は少なくない。
今回のレセプションで、アブドルラフマーン・アルオタイビ駐日クウェート大使は、世界トップ30を目指す長期投資戦略「ビジョン2035」を策定したと述べた。その上で「日本の企業や投資家が真っ先に投資してくれるよう」呼び掛けた。
わが国に対しては、物を売買したり、建物を建造したりして終わりではなく、今後プロジェクトの遂行やマネジメントのほか、現地の人材の教育・育成なども期待されている。製油所の拡張事業でも、設計や運営ノウハウにたけた日本企業が重宝されそうだ。
中国はアフリカ、中東への投資で急速に存在感を高めているが、日本は民間の活力を利用したきめ細やかな支援でその差異を強調したい。クウェートとの文化的な交流の促進も願われる。