元ロッテの清水直行氏、ニュージーランドで奮闘
ラグビー大国で野球の普及に奔走、コーチで17年WBC目指す
プロ野球元ロッテのエースで、2014からニュージーランド(NZ)野球連盟ゼネラルマネジャー補佐兼代表統括コーチとして活動する清水直行氏(40)が奮闘している。
ラグビー大国のNZで野球の普及に奔走。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)予選が今月に迫り、「運動能力の高い選手も多い」と手応えを感じつつ、17年の本大会出場を狙っている。
清水氏は京都府出身。ロッテで5年連続2桁勝利をマークするなど通算105勝を挙げた。日本代表として04年アテネ五輪で銅メダルを獲得。06年のWBCでは世界一になった。
12年限りでDeNAを退団し、第二の人生を考え始めた頃、アテネ五輪日本代表の長嶋茂雄監督が言った「野球の伝道師たれ」の言葉が頭に浮かんだ。13年WBCの解説をしたこともきっかけに世界の野球事情を調べ、NZ連盟へたどり着いた。
NZでは選手集めにも苦労するが、オークランドを拠点に地道に活動している。指導は技術だけでなく、あいさつや道具を大切にする「礼」も重視する。
4カ国が出場してオーストラリアで開催されるWBC予選で1枚の切符を目指す。最大のライバルは世界ランキング14位の豪州。NZは26位と世界ランキングでは劣るが、「選手はやってやろうという気持ちになっている」。侍野球の伝道師の挑戦が実を結ぶか。