島倉千代子さんの肉声に涙、東京・青山で葬儀
「人生の最後に素晴らしい時間」
8日に75歳で死去した歌手の島倉千代子さんの葬儀が14日、東京都港区の青山葬儀所で営まれた。冒頭、亡くなる3日前に録音された肉声と新曲も流され、参列者は「生涯現役」を貫いた島倉さんの思い出に心をはせた。
来年のデビュー60周年を記念する新曲「からたちの小径(こみち)」が5日に島倉さんの自宅で録音され、最後のメッセージもその際に吹き込まれた。「できる限りの声で歌いました。人生の最後に素晴らしい時間をありがとうございました」。かみしめるように語る言葉に続き、歌声が流れると参列者からはすすり泣きが漏れた。
祭壇には2011年撮影の着物姿でほほ笑む遺影が飾られ、戒名は「寶★(★=捷の手へんを女へんに)院千代歌愛大姉(ほうしょういんせんだいかわいだいし)」。美しき日本の宝、永久に歌を愛するかわいい人の意味だという。
葬儀には芸能関係者1000人に加え、ファン2000人が参列。弔辞を述べた歌手の石川さゆりさんは「生涯を歌い手として見事に全うされた。お疲れさまでした」と遺影に語り掛けた。