自衛隊、島民に感謝され撤収
大島の島民ら300人が見送り「ありがとう」
東京・伊豆大島(大島町)の土石流災害で行方不明者捜索に当たった自衛隊の派遣部隊が15日、活動を終え撤収した。町役場前には島民や職員300人以上が集まり、手を振って隊員らを見送った。部隊は午後に輸送機などで島を離れる。
自衛隊は最大1360人態勢で捜索や土のう設置などの二次被害対策に従事。延べ約2万1000人が活動した。依然4人が行方不明だが、捜索は8日に終了。部隊は順次引き揚げ、最後まで残っていた140人も15日までに作業を終えた。
役場前には「感謝」などの手書きのメッセージを持った町民らが集まり、ねぎらいの声を掛けた。島の幼児が「ありがとう」と書かれた手作りのメダルを第1師団長の反怖謙一陸将に手渡した。
電動車いすで駆け付けた岡田俊子さん(77)は「何も手伝えなかったが、本当にありがたかった」と懸命に手を振った。秋元秋美さん(41)は「災害後も大雨が続き、本当に頼もしかった。まだ不明者も残り後ろ髪を引かれる思いだろうが、島民は心から感謝している」と話し、涙を浮かべて隊員らの乗ったバスを見送った。