フランシスコ・ローマ法王「核兵器の全面禁止」


国連演説はベネディクト16世以来7年ぶり

フランシスコ・ローマ法王「核兵器の全面禁止」

25日、ニューヨークの国連本部で演説するフランシスコ・ローマ法王(EPA=時事)

 初訪米中のフランシスコ・ローマ法王は25日、国連本部で演説し、「核兵器のない世界(の実現)に向け、緊急に取り組む必要がある」と述べ、核拡散防止条約(NPT)を順守しつつ、核兵器の全面禁止を実現する重要性を訴えた。

 核軍縮をめぐっては近年、核兵器の非保有国の間で核兵器禁止条約を求める声が強まる一方、保有国側はそうした動きに反対している。

 法王は欧米など6カ国とイランの核合意について、「政治的善意と法(による解決)に潜在力があることの証左だ」と評価。合意が順調に履行されることに期待を表明した。

 法王は2016年からの国際社会の共通開発目標を採択する国連サミットの開幕を前に、各国首脳らが集まった総会議場で演説した。

 ローマ法王の国連訪問は5回目で、08年のベネディクト16世以来7年ぶり。(ニューヨーク時事)