南シナ海などで力ずくの現状変更を強行する…


 南シナ海などで力ずくの現状変更を強行するなど、最近の動きを懸念して、日米欧の首脳が軒並み欠席する中で3日に行われた中国の抗日戦争勝利の記念式典は終わった。しかし、反日色の濃い式典にのこのこ出かけて、軍事パレードにまで顔を出した国連の潘基文事務総長に対する日本政府の批判はまだ続いている。

 昨日も菅義偉官房長官は、潘氏が「国連は中立ではなく公平公正だ」と式典出席を正当化したことに対し、「国連は公平公正というのは当たり前のこと。言葉の遊びをしているような感じ」と改めて批判した。

 潘氏の式典出席については、国連は「中立であるべきだ」として日本政府は懸念を表明。出席後は「遺憾」だとしてきた。

 自民党も潘氏に、公平性を欠く行為だとして抗議文を送付する方針だという。潘氏の今回の偏った行動については、小紙電子版コラム「ウィーン発コンフィデンシャル」が「中国側の意図を知ったうえで、参加を決めた」確信犯だと指摘。

 潘氏は韓国外交通商相時代の2005年、ブリュッセルの欧州議会を訪問した際に「欧州議会も小泉純一郎首相(当時)の靖国神社参拝を批判した」と報告した。だが、関係者の証言で「欧州議会が批判したという発言は事実と異なっている」ことが明らかとなった。

 国連事務総長としての潘氏について、芳しい評価はあまり聞こえてこない。今回の式典出席問題で、さらに評価を下げよう。