ブルガリアでローマ遺跡の上にホテル
掘れば出る街で共存
ブルガリア各地の地底には今もローマ帝国の遺跡が眠っており、宅地造成や地下鉄工事で「掘れば必ず出てくる」(専門家)存在だ。破壊せずに開発も進めなければならない。遺跡を建物内に取り込んだホテルを建てるなど文化財との共存を図っている。
ソフィアのホテル「アレナ・ディ・セルディカ」は2004年創業。建設中、2~3世紀の円形競技場が現れた。地下まで吹き抜けのロビーを造り、遺跡そのものをホテルのインテリアにして開業にこぎ着けた。
第2の都市、南部プロブディフでも目抜き通りの下に、全長200メートル近い2~3世紀の巨大なローマの競技場が眠っている。地上は商店街で全体の発掘はとても無理。こちらもデパートの地下にこつぜんと遺跡の一部が顔をのぞかせている。(カザンラク〈ブルガリア中部〉時事)