静岡県、富士山5合目以上で初の防災訓練
噴火想定、避難呼び掛け
御嶽山の噴火を受け、静岡県などは15日、噴火から登山客を守るため、開山シーズンを迎えた富士山の5合目以上で初めての防災訓練を行った。地元2市1町や山小屋関係者ら約190人が参加し、危険が迫った際の情報伝達手順や登山客の避難誘導方法などを確認した。
訓練は、富士山で火山性地震が増加し、噴火警戒レベルが従来の1(活火山であることに留意)から3(入山規制)に引き上げられた状況を想定。県から各市町を通じて県内三つの登山道にある26軒の山小屋に携帯電話などで情報を伝え、山小屋スタッフが拡声器で登山客役の県職員に下山を促した。
富士宮登山道6合目の宝永山荘では、連絡を受けたスタッフが備え付けのヘルメットを配布し、「直ちに下山してください」と呼び掛けた。オーナーの渡井弘子さん(73)は「箱根山の噴火などで客足が落ちている。訓練しているのでたくさんの人に来てほしい」と話した。