バッキンガム宮殿改修なら英女王が引っ越しも
「引っ越し先」はウィンザー城かホリールード宮殿の公邸へ?
エリザベス英女王が、公式の住居であるロンドンのバッキンガム宮殿から「引っ越し」する可能性が浮上している。老朽化した宮殿の改修を行う間の措置として、王室が検討中という。BBC放送などが24日伝えた。
部屋数775室のバッキンガム宮殿は1703年、バッキンガム公爵が自邸として建造した館が前身。1837年以降、歴代国王がロンドンの公邸として使用し、公式行事や外国要人の接待にも頻繁に利用されている。
しかし、長い間、本格的な改修が行われていない。電気の配線やボイラーは60年以上前のまま。屋根や配管の修理のほか、アスベスト(石綿)の撤去も必要で、王室は総額1億5000万ポンド(約293億円)をかけて全面改装を行う方針。
予算の問題から工事はまだ先だが、王室関係者は作業時の対応として「(王族が)宮殿を立ち退くことも選択肢の一つ」と指摘。その場合、女王はロンドン近郊のウィンザー城、エディンバラのホリールード宮殿、ノーフォークのサンドリンガム館など、他の公邸の中から「引っ越し先」を選ぶことになりそうだ。(ロンドン時事)